フランス・ミンナート展開催中<前期>
本日より、フランス・ミンナート展が始まりました
今回も昨年同様、前期と後期2回に分けて展示致します。
ミンナート展も毎年恒例のようになってきましたが、今年は残念なことに追悼展となってしまいました。
悲しいニュースを知ったのは、2011年が始まったばかりの1月
ついそのひとつき前には、社長がミンナートへバースデープレゼントを贈り、「手袋気に入ったよ」なんてメールをもらっていたので、まさかの訃報に驚くばかりでした
ミンナートは、1929年ベルギーに生まれ、2011年1月18日生涯画家としての人生を終えました。
今回の作品は、1973年に開催された当画廊での第一回の個展の時に展示した作品の中から15点を並べてみました。
1972年に制作された作品たちです。
ジェッソ(地塗り材)を塗布していないそのままのキャンバス地に直接筆を走らせているので、一見油彩画のように見えません。
キャンバスの粗い目地の効果で、点描画のようにも見えます。
キャンバスが持つ地色も作品の一部となっています。
ベルギーはそもそもキャンバスの産地であり(原料である麻をかつてベルギーの植民地であった国から仕入れているため)、ミンナートもオリジナルでキャンバスを作ってもらっていたそうです。
生前、聞いておけばよかったなぁと思うことがたくさんありますが、何事も失ってから気付くことばかりですね
2007年に来日した際にお会いしましたが、とても陽気でお茶目なおじさまでした
今、たくさんの作品に囲まれて、あの頃の光景を思い出しています
『 Comme ci Comme ca! Comme ci Comme ca!』
何度もこの言葉を連呼しては訳が分からない私たちを面白がっていたミンナート。
言葉の壁はあれど、いたずらっ子のような行動とはうらはらに、そのまなざしの奥には「画家ミンナート」が見て取れました。
ミンナートの人生そのもの。
この先、新しい作品には出会えませんが、彼が残してくれた数々のメッセージを、これからも多くの人々に伝えていければと思います。
ぜひお出掛けください。
フランス・ミンナート展<前期>
2011.5.23(月)~6.8(水)
休廊:5/28(土)29(日)6/5(日)
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