漆原英子展開催中
10月も半ばになり、日中でも肌寒く感じるようになりました
秋も深まりつつあるこの季節、ちょうど10年前の13日に
漆原先生は亡くなられました。
今週から開催の展覧会は、
『~没後10年を迎えて~ 漆原英子展』と題し
初期の作品から亡くなる直前までのものまでを展示しております。
それでは、会場風景と作品ををご紹介いたします
1946年に聖心インターナショナルを卒業した先生は、美術学校へは行かず、
様々な国際展を中心に活躍した阿部展也(1913年~1971年)に学びました。
一つの表現に留まらず新たな作風を追求し続けた恩師の影響でしょうか。
先生の作品は万華鏡で自己、あるいは全ての人間の内面を覗いたような
油彩画や動物と人間が合体したような幻想絵画、そしてコラージュ作品など、
短期間のうちに表現方法が様々に変化していったようです。
「(再び)」。
こちらは肖像画でしょうか。
笑顔と青く鋭い眼の怖い顔はぴたりと張り付いています
表情は全く違いますが、“どちらも自分である”と両者の真っ直ぐな眼が語って
いるようです。
こういった絵は他にも何点か描かれています。
先生の作品の特徴として、「その種子」の大きな耳に添えられているように、
絵のどこかに宝石や大冠が描かれることがあります
生前大ぶりな宝石を好まれたそうで、おそらくサインの代わりなのでしょう。
Bacchas,armless 1993年 40.0×30.5cm コラージュ
コラージュ作品は今回2点のみ飾っておりますが、なんとも奇妙な形を
しています。初期の幾何学的構成や動物の一部を使い、人間を表現して
いるようです。
今でこそ珍しい表現方法ではありませんが、50年ほど前にほぼ独学で制作
された作品たちに先生のセンスの良さを感じます。
不思議な漆原ワールドを堪能できる展覧会となっておりますので、ぜひじっくり
ご覧になって下さい
会期:2012 10/15(月)-26(金)
休廊日:10/21(日)
営業時間:10:30~18:30(最終日は17:00まで)
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