『展』展 開催中
今週から、独立美術協会で活躍中の岡田忠明・白野文敏・松永久による
『展』展が始まりました
本展は、2002年から2009年まで銀座の画廊や埼玉県立近代美術館で
開催された「4人の視座」展の志を引き継ぎ、江田 豊氏を欠いた3人によって
結成された展覧会です。
油彩、顔料、アクリルなどを使った3人の作品は表現方法は異なるものの、
根底には自然への賛美や和といった共通点があるようです。
画廊の白壁にしっくりくるモダンアートです
それでは先生方のプロフィールと作品をご紹介いたします
淤能碁呂onokoro-1351(Ⅰ) (Ⅱ) (Ⅲ) 2013年
綿布・黒鉛・硫酸カルシウム・顔料他・パネル
岡田 忠明(おかだ ただあき)
1948年埼玉県生まれ。東京芸術大学大学院を卒業後、北関東美術展などに
参加。独立展にて奨励賞、独立賞を受賞し2002年には文化庁派遣芸術家在外
研修員として渡仏。能と現代美術のコラボレーション ヨーロッパ公演を果たす。
2000年に放送されたテレビドラマ「Beautiful Life」の一場面で作品が紹介される
など、幅広く活躍中。
当画廊では今回初の展覧会です。
作品の題名「淤能碁呂」 とは、日本神話「古事記」によるもので、この世がまだ
混沌としている中でイザナギ、イザナミの尊(みこと)によって初めて創られた島(国)
を意味します。
初めて創られた=原点であることから“制作にあたりもう一度原点に戻って
己を見つめ直そう”という意味で、題名に選ばれたそうです。
油彩で人物画などを描き、様々な自己開拓を経て現在の形に辿り着かれました。
しっとりとした白と黒のコントラストに日本の風土を感じる作品です。
(左)外と内 (右)内と外 2013年 アクリル・方解末・キャンバス
白野 文敏(しろの ふみとし)
1934年大分県生まれ。多摩美術大学卒業後、西日本洋画新人秀作展受賞。
独立展にて独立賞/児島記念賞を受賞などを経て、1973年に文化庁派遣
芸術家在外研修員として渡仏。多数個展、展覧会に出品。
1971年には当画廊にて初個展を開催、幾何学的抽象の平面作品を展示
しました。
今回の作品は立体で重量は一点が約50キロだそうです
重厚感のある作品です。
先生に何か具体的な物をイメージして作られたのか伺ってみたところ、
表現しているのは何かひとつではなくこの世に存在する人・モノ・自然の全て、
美しいと感じる心が込められているようです。
「全は個、個は全。」という先生の言葉が印象的でした。
相 2013年 油彩・キャンバス
松永 久(まつなが ひさ)
1944年愛知県生まれ。東京芸術大学大学院を卒業後、71年まで
同大学副手を勤める。元赤坂離宮天井絵画修復従事。
独立展にて独立賞/鳥海賞受賞などを経て、1988年文化庁派遣芸術家
在外研修員として渡仏。多数展覧会に出品。
当画廊では今回初の展覧会です。
松永先生の作品からは、白野先生と制作過程は全く違うのに、やはり共通する
もの、空気を感じます。
大胆で力強いようで隅々まで繊細な作品です。
天井絵画の修復技術や渡仏の経験が凝縮された美しい作品です。
会期は5月24日(金)まで。
先生方は毎日いらっしゃいます。
会期:2013 5.13(月)-24(金)
休廊日:5/19(日)
営業時間:10:30~18:30(最終日は17:00まで)
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